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【ちょっとだけ椿ファンクラブ~ファミレスにて~】(夏草+かのこ)

さらっとほのぼの小ネタです。
夏草君視点、リベンジ編。

では「続きを読む」からどうぞ。
◆◆◆
「久しぶりー、苗床」
「夏草君。久しぶりかな、ゴールデンウィークにも会ったじゃん」
 苗床に誘われて、新しくできたファミレスに来た。
「ゴールデンウィークから会ってないんだから、久しぶりだろ」
「まあいいや、今日はありがと。一人ファミレスはまだちょっとね」
「おー、俺も一人飯はヤだからわかるよ」
 じゃあ入ろうか、と言われて二人で中に入る。
 まだ開店間もないファミレスは、ちょっと混んでいた。
 少しだけ待たされて、席に案内される。
 開いてみたファミレスのメニューはごくごく当たり前のものだったけど、ちょっと安い感じで財布には優しい気がした。
 二人とも安いハンバーグ定食を頼んで、メニューを閉じた。
「そういや、椿はどうしたんだ?」
「用事あるって」
「ふーん」
 中学の時も、用事があるとか言って早退してたなあと思い出した。家の用事だったり、色々だったみたいだけど、高校でも忙しいのか……
「勉強かもしれないけど――」
 でも、苗床の方には違う見解があるようだった。
 ちょっと驚いて聞き返す。
「椿、勉強してんの?」
「してるよ」
「へー、やっぱ宝校だからかな」
「なんで?」
 逆に聞き返されて、また中学時代を思い起こす。
「勉強してるとこ見たことなかったから」
「家でやってたんじゃないの? 私も休み時間に椿君が教科書開いたの見て、びっくりした口だけどさ」
「家でやってたんだろうなあ……テスト近い?」
「うん。でもそっちも同じだよね?」
「あー、俺はほら」
 笑って誤魔化した。
 苗床はコツコツやってるんだろうな。中学の時、勉強教えるのすごく上手かったし。苗床がいた間だけは、俺も花井も少しだけ成績が良かった。
「椿君、勉強してるんだとは思うんだけどさ」
「だけど?」
「……ううん、夏草君、椿君とメールとかしてる?」
「してるぜ」
「どんなことメールしてるの?」
「学校のこととか、色々」
「椿君も?」
「椿は学校のことはあんまり書いてこないなあ。返事、十回に一回くらいだし」
「…………」
「苗床はメールしねーの」
「ほとんどないよ、毎日会うし」
 そこで、苗床は少し不機嫌そうな顔を見せた。
 目を逸らして、少しふくれてる。
「隠し事するし」
「隠し事?」
 話の流れからして椿のことだっていうのはわかったけど、椿が隠し事っていうのがちょっとピンと来なくて聞き返してしまった。
 でも、すぐ思い直した。椿の隠し事が珍しいんじゃないんだ。
 椿が隠し事をしてると思うくらい、苗床って椿のこと知ってるんだなあと思う。
 俺は椿の友達だと思ってるけど、椿が誰かに馴れ合うように近づいたりしないことだって知ってる。俺とべったり近くはないけど、椿は他人とはもっと遠い。
 他との比較で、俺は自分が椿の友達だって思ってるんだ。
 それは間違いないと思ってる。
 でも、苗床はもっと近いんだなあ。
「椿が隠し事? 勘違いじゃなくて?」
「言えないって、はっきり言った」
 そう言う苗床は、なんか悔しそうだった。
 本当に隠し事なのか。
「でも、椿って元々あんまり自分のこと言わないよな」
「……そうだね」
「言ってくれりゃあいいのにな」
 苗床は俺の顔を見て、ふうと息を吐いた。
「そうだよね」
 そこでハンバーグ定食が来た。
 それから話は花井のことに移って、中学時代の話とかで盛り上がって、食べ終わったら長居はせずにファミレスを出た。

 夜、椿にファミレスに行ったメールを出したら、珍しくすぐ返ってきた。
 どこだって聞かれたから、場所教えたらそれっきりだったけど。
 苗床に聞けば教えてくれるって書けばよかったかな。
 その後で椿の家に行った時、苗床が椿の話をしてたことを思い出して、そう言った。隠し事の話をしないで話ができそうもなかったから、すぐ誤魔化しちゃったけど……
 椿の隠し事、苗床に話せないんじゃ俺は無理かなあって聞かなかったけど。
 聞けばよかったかな。
 力になれるかもしれないし。
 ――相談してくれればいいのになあ。
  1. 2011/09/17(土) 13:55:06|
  2. 恋愛SS-N|
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