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【我が最大の敵】(LaLa12月号番外編ネタバレ有)

久しぶりにSS書きたいなーと思ったです。
LaLa24年12月号番外編ネタです。
ネタバレ注意・緊縛注意(笑)でどうぞ。

◆◆◆
「帰らなくって済むって」
 僅かの期待と大きな不安。
 椿君の案はどういうものか考えながら、椿君の表情を窺った。
 私だって何も思いつかないわけじゃない。でもそれは、私にとっては「なし」の案だ。
「山田、かつら貸せ」
「えっ! そんな!」
 山田の頭から、おかっぱのかつらを椿君は容赦なく取りあげた。
「眼鏡ないか。伊達か、度が弱いの」
 やっぱり、多分そうだ。
「椿君――ぶっ!」
 それはなしだと言おうとしたところで、椿君に掌で口を塞がれる。
「眼鏡、これでいいか?」
 そこで夏草君が眼鏡っ娘仕様だったクラスメートから眼鏡を借りてきた。
「それでいい。夏草、それ花井に渡してくれ」
 私がもごががと発言を封じられてる間に、話が進んでいく……!
「花井、それかけてみて」
「うん」
 眼鏡をかける桃ちゃん……!
 駄目だって!
「OK、このかつら被って」
 桃ちゃんに向けて、椿君がかつらを放り投げた。
 私を押さえる手が緩んだところで、椿君から逃げ出す。
「桃ちゃん駄目! 椿君! 桃ちゃんを身代わりになんてそんなこと」
「ここは男子校だからな、花井みたいなのに弱いのが目白押しだろ。上手く騙せりゃ一番穏やかに済むし、苗床も帰らなくて済んで花井と文化祭回れるぜ」
「それなら私やるっ!」
「駄目だって! 桃ちゃ……!」
 椿君はまた私の口を塞いだ。
 く……! 力じゃ椿君に勝てない……!
「なんか紐ないか?」
「紐? ビニール紐みたいなのでいいのか?」
「しょうがねーな。あと、タオル。洗ってあるやつな。二本あるとベスト」
「俺、持ってきてる」
 夏草君がタオルを取りに行く。
「バックヤード、どこだ? 夏草、椅子一つ持ってついてきてくれ」
 私を抱きかかえて、椿君は歩き出した……
「花井、俺がいない時にもう鬼瓦ってのが来ちまったら、いつもと同じように、ただ謝っといてくれ」
「うん、わかった」
 桃ちゃん……!
 と言いたかったけど、やっぱりもごもごにしかならなかった。

「椿君っ! 桃ちゃん身代わりにするのやめてよ……っ!」
「本人納得してるんだし、いーだろ。花井も苗床と文化祭回りたいだろうし」
「でも……! むぐっ」
 そこまでで、私は夏草君が持ってきたタオルで口を塞がれた。
 椿君は頭が回る。
 回る時には私と同じかそれ以上に回ってる。
 だから、私の口を封じる理由はわかる。私が騒げばバレるからだ……!
 だから紐は。
 ……私は、縛られて椅子に座らされた。
 しかも、なんかこう……
「椿……」
 夏草君が、ちょっと頬を染めている。
「縛るの上手いのな」
 なんで縛るの上手いの、椿君!
 なんで……こんなSMっぽい縛り方できるの!
 痛くないようにタオルは巻いてくれたけど……!
「イメトレしてるからな」
 なんのイメトレを……!
「でも、椿、ここまでしないとダメなのか?」
「こいつ、ただ閉じ込めたくらいじゃ窓から飛び降りて逃げ出すからな。閉じ込めるなら、万が一誰かに見られたら黒歴史だと思うくらいまでしなきゃ駄目だ」
 く……っ! 私にとって最大の敵が生まれる時は、私のことを知りすぎてる椿君が敵に回った時だ……!
 と、その時、心から思った……
  1. 2012/10/26(金) 18:20:12|
  2. 恋愛SS-N|
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